─── ✦ 評 点:90点 ✦ ───
霊峰と呼ばれる山がそこにあるだけで、景色全体が静かに身を正すようじゃ。その奥に広がる「屏風の空」という表現が美しく、淡い冬空のひろがりが思われる。そしてその大きな景の中を、「雁一羽」がすうっと横切るさまは、声高ではなくとも胸を打つ。多くを語らず、ただ一羽の雁に心が吸い寄せられるところに、季節の寂しさと、人の祈りのようなものがそっと潜んでおる。余白の深い、静かな一句じゃなかろか。
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霊峰と呼ばれる山がそこにあるだけで、景色全体が静かに身を正すようじゃ。その奥に広がる「屏風の空」という表現が美しく、淡い冬空のひろがりが思われる。そしてその大きな景の中を、「雁一羽」がすうっと横切るさまは、声高ではなくとも胸を打つ。多くを語らず、ただ一羽の雁に心が吸い寄せられるところに、季節の寂しさと、人の祈りのようなものがそっと潜んでおる。余白の深い、静かな一句じゃなかろか。