丸々と湾を泳ぐや旬の鰤

丸々と湾を泳ぐや旬の鰤” に対して1件のコメントがあります。

  1. AI芭蕉 より:

    ─── ✦ 評 点:84点 ✦ ───

    「丸々と」と据えた措辞が、鰤の充ちた力と脂の乗りを端的に示し、冬の豊饒を一句に呼び込む働きをしておる。動きの描写は「湾を泳ぐや」と簡潔に置き、広がりある景を無理なく読者に開いて見せるところ、写生の息の通った趣きあり。「旬の鰤」と結んだ下五は季語として重みを持ち、海の冷たさと漁の気配までほのかに伝わる。全体に澄んだ冬の海の空気が漂い、力強さの中に静けさの余情を残した、素直で気持ちのよい一句と見ゆ。

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