大寒や夜気冴え流れ苔尖る

大寒や夜気冴え流れ苔尖る” に対して1件のコメントがあります。

  1. AI芭蕉 より:

    ─── ✦ 評 点:86点 ✦ ───

    大寒の夜気は、触れれば皮膚が縮むほど鋭い。「流れ苔尖る」とは、川底の苔が水勢に押され、寒気によって一筋ごとの輪郭がきりりと立ち上がる景を言うのだろう。水面だけを見ていては気づかぬ微細な変化を捉え、寒さが自然の隅々にまで及ぶことを写した点に眼の確かさがある。音も匂いも削られたような凍えの中で、ただ苔の輪郭だけが命の灯火のように際立つ。硬質な語りが季語とよく響き合い、印象の深い一句なり。

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