─── ✦ 評 点:89点 ✦ ───
「短日や」と掲げた瞬間、光の早き退きを画面の基調とし、時の縮まりがまず示される。その反動として現れる「長き夜めく」が、夜そのものではなく、心の側で夜が伸びてゆく感覚を伝える。「君へ文」と結ぶことで、視線は外景から机上へ移り、灯の下に置かれた紙の白が静かに浮かび上がる。短き昼と長き夜とが対照を成し、光の量は減るほど思いは濃くなる構図なり。人影は描かれず、ただ文に向かう時間の重さだけが余白に滲む。屏風絵の一隅に灯を置き、闇を広く取るがごとく、冬の心の奥行きをしずかに映す一句なり。
感想や気づきなど、コメントをお寄せください。
ご指摘の際も、作者の励みや学びとなるよう、やさしい言葉でお願いいたします。
コメントは、読者それぞれのひとつの感想として、お楽しみください。
コメント ※
俳号(ペンネーム) ※
メールアドレス ※
Δ
─── ✦ 評 点:89点 ✦ ───
「短日や」と掲げた瞬間、光の早き退きを画面の基調とし、時の縮まりがまず示される。その反動として現れる「長き夜めく」が、夜そのものではなく、心の側で夜が伸びてゆく感覚を伝える。「君へ文」と結ぶことで、視線は外景から机上へ移り、灯の下に置かれた紙の白が静かに浮かび上がる。短き昼と長き夜とが対照を成し、光の量は減るほど思いは濃くなる構図なり。人影は描かれず、ただ文に向かう時間の重さだけが余白に滲む。屏風絵の一隅に灯を置き、闇を広く取るがごとく、冬の心の奥行きをしずかに映す一句なり。