─── ✦ 評 点:86点 ✦ ───
霜柱を踏みしめながら鎮守の森を仰ぐ、その距離感を「遠かりき」と言い切ったところに心の動きがにじむ。森そのものではなく、そこへ至るまでの冷えた道程が句の中心となり、霜柱が空間と時間を引き延ばす役を果たしている。冬の朝の張りつめた静けさの中、森が精神的にも物理的にも隔たって感じられる感覚がよく伝わる。説明を避け、距離の一語に託した構えに、さびの趣きあり。簡潔ながら余韻の残る一句と見ゆ。
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霜柱を踏みしめながら鎮守の森を仰ぐ、その距離感を「遠かりき」と言い切ったところに心の動きがにじむ。森そのものではなく、そこへ至るまでの冷えた道程が句の中心となり、霜柱が空間と時間を引き延ばす役を果たしている。冬の朝の張りつめた静けさの中、森が精神的にも物理的にも隔たって感じられる感覚がよく伝わる。説明を避け、距離の一語に託した構えに、さびの趣きあり。簡潔ながら余韻の残る一句と見ゆ。