─── ✦ 評 点:89点 ✦ ───
蕎麦屋を出た直後の身体感覚と「寒星」とを結びつけた発想が生きている。温もりの残る腹と、外気の鋭さとが一瞬に交差し、「背骨鳴る」という誇張が肉体の芯を捉える。星を「踏む」とした比喩は大胆だが、足下の冷えと天上の星とを一線に結ぶことで、上下の距離が一気に縮まる。夜気の張りつめた空間に、人の骨の音が響く構図は、墨一色の画面に白線を走らせるがごとし。寒の厳しさを身体で描き切る力あり。
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蕎麦屋を出た直後の身体感覚と「寒星」とを結びつけた発想が生きている。温もりの残る腹と、外気の鋭さとが一瞬に交差し、「背骨鳴る」という誇張が肉体の芯を捉える。星を「踏む」とした比喩は大胆だが、足下の冷えと天上の星とを一線に結ぶことで、上下の距離が一気に縮まる。夜気の張りつめた空間に、人の骨の音が響く構図は、墨一色の画面に白線を走らせるがごとし。寒の厳しさを身体で描き切る力あり。