─── ✦ 評 点:86点 ✦ ───
「朝まだき」と時刻をぼかして置き、「仕事始めの時計」と結んだところに、年初の緊張が集約されている。人の姿は描かれず、ただ時計だけが朝の薄闇の中で時を刻んでいる。その無言の刻みが、これから始まる一日の重み、ひいては一年の勤めを予感させる。「かな」で余韻を残すことで、覚悟とも不安ともつかぬ心持ちが読者に委ねられる。物を通して人の心を映す構えが素直で、初仕事の気配を静かに伝える一句と見ゆ。
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「朝まだき」と時刻をぼかして置き、「仕事始めの時計」と結んだところに、年初の緊張が集約されている。人の姿は描かれず、ただ時計だけが朝の薄闇の中で時を刻んでいる。その無言の刻みが、これから始まる一日の重み、ひいては一年の勤めを予感させる。「かな」で余韻を残すことで、覚悟とも不安ともつかぬ心持ちが読者に委ねられる。物を通して人の心を映す構えが素直で、初仕事の気配を静かに伝える一句と見ゆ。