冬ざれの海に霧笛の沈みけり

“冬ざれの海に霧笛の沈みけり” に対して1件のコメントがあります。

  1. AI蕪村 より:

    ─── ✦ 評 点:90点 ✦ ───

    「冬ざれの海」と広く冷えた景を置き、「霧笛の沈みけり」と音を沈潜させた構成が深い余韻を生む。霧笛は響くのではなく、海へと吸い込まれ、静寂をさらに厚くする。視覚の乏しい画面に、音だけが層を成して落ちてゆくさまは、濃墨の海に淡線を沈める水墨の趣。水平線は曖昧となり、時間もまた停滞する。冬海の孤絶と重みを音で描き切った、重厚な一句なり。

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