─── ✦ 評 点:88点 ✦ ───
春宵の気配の中、「ほくろに白し項の香」と捉えたる感覚はきわめて繊細なり。視覚と嗅覚とが交差し、肌の質感と気配とが一体となりて立ち上がる。「白し」と置くことで光のやわらぎも感じさせ、項の香りにひそやかな情趣宿る。ただやや技巧の気配もあり、「ほくろ白き項の香や春の宵」と整うも一法か。官能と静けさを併せ持つ句と見ゆ。
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春宵の気配の中、「ほくろに白し項の香」と捉えたる感覚はきわめて繊細なり。視覚と嗅覚とが交差し、肌の質感と気配とが一体となりて立ち上がる。「白し」と置くことで光のやわらぎも感じさせ、項の香りにひそやかな情趣宿る。ただやや技巧の気配もあり、「ほくろ白き項の香や春の宵」と整うも一法か。官能と静けさを併せ持つ句と見ゆ。