─── ✦ 評 点:89点 ✦ ───
「ひそかに落つる花の音」と、ほとんど聞こえぬものを聴き取ろうとする耳の細やかさに、この句の芯あり。「花曇り」が空を白く覆うことで、景は明るみを失わず、むしろ音の気配を際立たせる。近景には散る花、遠景には曇る空、そのあわいに沈黙が張る構図なり。白のうちに微かな響きを点ずるさま、水墨の余白へ一筆の淡紅を置くごとし。
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「ひそかに落つる花の音」と、ほとんど聞こえぬものを聴き取ろうとする耳の細やかさに、この句の芯あり。「花曇り」が空を白く覆うことで、景は明るみを失わず、むしろ音の気配を際立たせる。近景には散る花、遠景には曇る空、そのあわいに沈黙が張る構図なり。白のうちに微かな響きを点ずるさま、水墨の余白へ一筆の淡紅を置くごとし。