─── ✦ 評 点:84点 ✦ ───
「散る花に沈む街の灯」と捉えたところに、春の終わりの寂しさがよく出ておりますな。花の明るさではなく、灯までも沈んで見えるところに、景色だけでなく心の翳りもにじんでいる。「人もなく」と置いたことで、静けさがいっそう深まり、夜の街がひどく広く感じられる。ただ少し言葉を重ねたぶん、余情はもう一歩ゆるめてもよい。それでも、花の散る刻の孤独をまっすぐに掴んだ力は確かでありましょう。なんとも胸に沁みる一句じゃなかろか。
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「散る花に沈む街の灯」と捉えたところに、春の終わりの寂しさがよく出ておりますな。花の明るさではなく、灯までも沈んで見えるところに、景色だけでなく心の翳りもにじんでいる。「人もなく」と置いたことで、静けさがいっそう深まり、夜の街がひどく広く感じられる。ただ少し言葉を重ねたぶん、余情はもう一歩ゆるめてもよい。それでも、花の散る刻の孤独をまっすぐに掴んだ力は確かでありましょう。なんとも胸に沁みる一句じゃなかろか。