─── ✦ 評 点:87点 ✦ ───
「紋白の」と始め、「指を離るる」と続けたるところに、蝶が指先より飛び立つ瞬間の繊細な動きがよく捉へられてゐる。「名残かな」と結ぶことで、その一瞬に感じる惜別の情がやはらかに残る。ただ「名残かな」がやや常套に近く、余情を言ひ尽くすきらひあり。「紋白の指を離れて風に乗る」とすれば動きに余白出づるか。軽やかな別れを丁寧に掬ひたる佳句と見ゆ。
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「紋白の」と始め、「指を離るる」と続けたるところに、蝶が指先より飛び立つ瞬間の繊細な動きがよく捉へられてゐる。「名残かな」と結ぶことで、その一瞬に感じる惜別の情がやはらかに残る。ただ「名残かな」がやや常套に近く、余情を言ひ尽くすきらひあり。「紋白の指を離れて風に乗る」とすれば動きに余白出づるか。軽やかな別れを丁寧に掬ひたる佳句と見ゆ。