─── ✦ 評 点:82点 ✦ ───
「亡き友しのぶ」と「桜雨」とが静かに重なり、しめやかな追慕の情がにじむ。「本妙寺」という固有の場所が、記憶の具体性を支えているところもよい。雨に濡れる桜の下で、友を思うひとときが目に浮かぶ。ただし「しのぶ」と言い切ってしまうことで、情が説明に寄っているのが惜しい。もう少し景に語らせれば、読後の余韻が深まるはずだ。それでも、失われた時間と春の終わりを重ねた心が静かに伝わる。少し整えるなら「桜雨本妙寺なる友の影」と言うてもよかろうか。
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「亡き友しのぶ」と「桜雨」とが静かに重なり、しめやかな追慕の情がにじむ。「本妙寺」という固有の場所が、記憶の具体性を支えているところもよい。雨に濡れる桜の下で、友を思うひとときが目に浮かぶ。ただし「しのぶ」と言い切ってしまうことで、情が説明に寄っているのが惜しい。もう少し景に語らせれば、読後の余韻が深まるはずだ。それでも、失われた時間と春の終わりを重ねた心が静かに伝わる。少し整えるなら「桜雨本妙寺なる友の影」と言うてもよかろうか。