─── ✦ 評 点:86点 ✦ ───
宿の静けさを描きながら、「聞こえるは波の音ばかり」と置いたことで、無音ではなく、ただひとつの音だけが世界を支配している余白が生まれる。その音は、寄せて返す白波の呼吸となり、闇に沈む海の奥行きを想像させる。「蟹の宿」という表現は、決して説明せずとも、港町あるいは磯の宿の気配をふっと添え、海の匂いまでも画面に漂わせる。光は弱く、影は柔らかく伸び、音が中心となる構図は、水墨の濃淡が静かに響き合う一句なり。
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─── ✦ 評 点:86点 ✦ ───
宿の静けさを描きながら、「聞こえるは波の音ばかり」と置いたことで、無音ではなく、ただひとつの音だけが世界を支配している余白が生まれる。その音は、寄せて返す白波の呼吸となり、闇に沈む海の奥行きを想像させる。「蟹の宿」という表現は、決して説明せずとも、港町あるいは磯の宿の気配をふっと添え、海の匂いまでも画面に漂わせる。光は弱く、影は柔らかく伸び、音が中心となる構図は、水墨の濃淡が静かに響き合う一句なり。