─── ✦ 評 点:89点 ✦ ───
「薄墨の春」といふ把握に、春の明るさをあへて淡き墨色として捉へたる感覚の鋭さあり。さらに「御椀に満つる闇」と続け、手もとの小さき器の内に季の深みを映したるところ、静かな品格を帯ぶ。光を直接言はず闇に託したる点も含蓄あり。ただ「薄墨の春」と「御椀の闇」との結びはやや飛躍気味にて、読みに一拍を要す。「椀に満つ闇のやはらぎ春薄し」とすれば調べ整ふか。繊細なる陰影を湛へたる一句と見ゆ。
メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です
コメント ※
俳号(ペンネーム) ※
メールアドレス ※
Δ
─── ✦ 評 点:89点 ✦ ───
「薄墨の春」といふ把握に、春の明るさをあへて淡き墨色として捉へたる感覚の鋭さあり。さらに「御椀に満つる闇」と続け、手もとの小さき器の内に季の深みを映したるところ、静かな品格を帯ぶ。光を直接言はず闇に託したる点も含蓄あり。ただ「薄墨の春」と「御椀の闇」との結びはやや飛躍気味にて、読みに一拍を要す。「椀に満つ闇のやはらぎ春薄し」とすれば調べ整ふか。繊細なる陰影を湛へたる一句と見ゆ。