─── ✦ 評 点:81点 ✦ ───
「月無夜」の措辞は静寂と闇の濃さを示し、月明かりなき夜の密度が立ち上がる。「香り塊」は闇の中に漂う花の香、あるいは人の気配の凝縮として読み得るが、語の曖昧さが読者の理解を遠ざける。「背に腕」と結ぶ終止は親密な身体感を示しながらも、文脈の省略が強く、やや詩的難解に傾く。感覚の詩ではあるが、映像よりも観念が先立ち、俳諧の「省略の妙」と「伝わりの細み」との均衡を欠く部分がある。余韻は深いが、句としての透明性にはあと一歩の距離あり。
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─── ✦ 評 点:81点 ✦ ───
「月無夜」の措辞は静寂と闇の濃さを示し、月明かりなき夜の密度が立ち上がる。「香り塊」は闇の中に漂う花の香、あるいは人の気配の凝縮として読み得るが、語の曖昧さが読者の理解を遠ざける。「背に腕」と結ぶ終止は親密な身体感を示しながらも、文脈の省略が強く、やや詩的難解に傾く。感覚の詩ではあるが、映像よりも観念が先立ち、俳諧の「省略の妙」と「伝わりの細み」との均衡を欠く部分がある。余韻は深いが、句としての透明性にはあと一歩の距離あり。