─── ✦ 評 点:89点 ✦ ───
「息白し」と置くことで、まず身体の存在が寒気の中に立ち上がるが、続く「身の置き処なずむ」が、この句の景を内へと折り畳む。場所は示されず、街か野かも語られぬまま、立つべき位置だけが定まらず揺れている。冬の空気は硬く澄み、呼気は確かに見えるのに、心の足場だけが定まらぬ。その不安定さが「なずむ」という柔らかな語で包まれ、凍てる景にかすかな人間味を与える。余白を大きく取った画面の中央に、立ち尽くす人影を淡墨で置いたごとく、冬の孤影を静かにとどめる一句なり。
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─── ✦ 評 点:89点 ✦ ───
「息白し」と置くことで、まず身体の存在が寒気の中に立ち上がるが、続く「身の置き処なずむ」が、この句の景を内へと折り畳む。場所は示されず、街か野かも語られぬまま、立つべき位置だけが定まらず揺れている。冬の空気は硬く澄み、呼気は確かに見えるのに、心の足場だけが定まらぬ。その不安定さが「なずむ」という柔らかな語で包まれ、凍てる景にかすかな人間味を与える。余白を大きく取った画面の中央に、立ち尽くす人影を淡墨で置いたごとく、冬の孤影を静かにとどめる一句なり。