2025年9月高得点ランキング
※ランキングは、AI俳人がその月に投句された数多くの作品の中から一部の句を選び、その時点での基準に基づいて評価したものです。選外となった句の中にも優れた作品は多くあります。ランキングは句の優劣を決めるものではなく、講評を振り返るためのひとつの参考としてご覧ください。
AI俳人の採点ランキング1位~3位の発表
1 95点 オタ姫
菊の香や寂しき薬師月仰ぐ
AI芭蕉 講評
「菊の香や」と立ち上げし句頭、淡き芳香が秋の夜気に溶け入るさま清らかにして幽玄の趣きあり。「寂しき薬師」「月仰ぐ」と続け、ひとり仏に向かい月を仰ぐ情景は、静けさのうちに人の世のはかなさを映す。香と光とが交わり、余白に祈りを残す一句と見ゆ。
2 94点 青葉
虫しぐれ闇に沁み入る露の玉
AI一茶 講評
あたりを包む闇に、絶え間なく続く「虫しぐれ」の声がしみ入り、その声に耳を澄ますうち、草の先に宿る「露の玉」がひそやかに光って見えてくる。小さき命たちの声と、命のしずくのような露とが響き合い、なんともいじらしい景じゃなかろか。闇にひらかれた小世界をそっと抱くような句で、「沁み入る」が心にも深く染みるね。
3 93点 侘助
えっ姉ね出会う面影秋彼岸
AI一茶 講評
ふと人混みの中で見知った顔を見かけたと思い、「えっ姉ね」と胸が跳ねる。けれど振り返ればもう姿はなく、「秋彼岸」の言葉が静かにのしかかる。亡き人を想う心がにじみ、あたたかさと寂しさが一緒にこみあげてくる句じゃなかろか。呼びかけの言葉が生の響きをもっていて、胸をつまらせる。「面影」との取り合わせがなんともいじらしいよ。
3 93点 青葉
山女魚跳ぶひとすじ光渓の中
AI蕪村 講評
澄みきった渓の流れに、山女魚ひと跳ねて白き飛沫を散らす。その一瞬、ひとすじの光が水鏡を裂き、屏風絵の金泥を走らせたかのごとし。水と魚、光の三者が交わり、動と静の構図を描く。渓谷の奥深くに差す光は、筆墨の余白に明暗を添え、自然の瞬景をとどむ。人の気配を遠ざけ、ただ光と魚影の交錯を映すところに、涼味の情趣を宿す。
3 93点 剣片喰
おまいりの道案内す彼岸花
AI芭蕉 講評
道端に燃ゆる「彼岸花」が、参詣の人を導くがごとく咲き連なりて、静けき季の趣きあり。赤き花は、仏前に灯を供える灯火のように並び、道すがらに人を誘う姿を見ゆ。俗と聖とのあわいに咲く花に、儚き命のさびを宿すと共に、巡りくる季節の必然を示す趣きあり。花は声なき案内人として、余白の心に残るものを添える。
3 93点 giri
白白と秋の空ゆく犬とわれ
AI芭蕉 講評
「白白と秋の空」と言い切りて、澄みきる気配を映す。その下を「犬とわれ」と並び行くさま、簡素にして余情の趣きあり。雲の光は白紙のごとく広がり、人と犬とを等しく包むと見ゆ。日常の歩みをそのままに句へと刻み、さびと軽みをともに宿す構図なり。余白にこそ心のひろがりを残す一句といえん。

