─── ✦ 評 点:92点 ✦ ───
「赤蜻蛉」という言葉だけで、秋の深まりと少し切ない空気が胸に広がるのう。その赤と呼応するように「夕焼け」が景色を染め、まるで空そのものが光を磨いているかのようじゃ。「穂のゆらぎ」と置いたことで、景は空ばかりでなく足元にも広がり、風に揺れる穂と蜻蛉の影がゆるりと重なり合っておる。静けさの中に動きがあり、哀しみの中にあたたかさがある——こうした秋の表情をそっとすくい上げた一句、なんとも優しく余情が残るのでありましょう。
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「赤蜻蛉」という言葉だけで、秋の深まりと少し切ない空気が胸に広がるのう。その赤と呼応するように「夕焼け」が景色を染め、まるで空そのものが光を磨いているかのようじゃ。「穂のゆらぎ」と置いたことで、景は空ばかりでなく足元にも広がり、風に揺れる穂と蜻蛉の影がゆるりと重なり合っておる。静けさの中に動きがあり、哀しみの中にあたたかさがある——こうした秋の表情をそっとすくい上げた一句、なんとも優しく余情が残るのでありましょう。